2012年8月5日日曜日

アナザー




綾辻行人の小説、『アナザー』(クリック)が原作の映画だ。今日、8月4日の午前10時から初日の舞台挨拶付き上映がTOHOシネマズ六本木ヒルズであったから行ってきた。

ネタバレしない程度に映画の感想を書くと・・・

橋本愛は可愛かったし、加藤あいは可愛かったけれども、残念ながら映画の内容に関して言えば、期待はずれな部分が多かった。小説とアニメに触れた後だとなおさら・・・
もちろん、小説の密度、内容から考えて、2時間できちんと原作のすべてに触れることは難しいだろうっていうのは分かってた。良くも悪くも、少なからず内容を変えなければいけないだろうっていうのは観る前から予想出来てた。
でも、それでも、やっぱりあの内容はないんじゃないかと思わざるを得ない。
小説の中で、なくても良いんじゃないか? って思ってた内容が削除されてたりして、そのあたりは好感持てたりもするんだけど、ミステリーの要素が完全に削除されてたのはショックだった。メインはホラーだから、まぁ良いんだけど、最低限、死者があの人だっていうことを榊原が判断するために必要な伏線は残しておいて欲しかったなぁと思うんだよね。見崎が霊安室に行った理由も放置のままだし、色々な部分で説明不足が目立った。
「黄泉のたそがれの、うつろなる蒼き瞳の。」っていうお店、小説では地下があったのに、映画では2階になってたりしたのも残念だった。地下と2階だと、それだけで雰囲気が違い過ぎる。
そして何よりも、見崎鳴だ。活発過ぎる。もっとおとなしい、暗めのイメージで描いてほしかったなぁと思う。

ツッコミばかりだけど、とりあえず映画として面白かったことは否定しない。筋も通ってるし、映画ならではの趣向も凝らされてて面白かった。
これだけ酷評しといてアレだけど、お勧めです。1度は観る価値あり。ただ、原作なりアニメなりで正確なあらすじを把握してからにした方が良い。たぶん映画観ただけだと意味分からない描写がたくさんあって駄作だとしか感じられないと思う。


さてさて、舞台挨拶のお話。
監督、山崎賢人、橋本愛、加藤あい、袴田吉彦の5人が登壇した。監督以外は全員浴衣だった。
橋本愛の赤い浴衣は似合ってて素敵だった。橋本愛は『告白』からのファンで初めて生で見て、その話を聴いたけど、癒される感じで良かった。監督や加藤あいとの掛け合いも楽しかった。「死ぬ気で逃げました」っていう橋本愛の発言に、「死ぬ気で逃げちゃだめだよね」っていう監督のツッコミにキョトンとしてたのは、思わず可愛いなぁって思った。今後も『桐島、部活やめるってよ』や『ツナグ』など上映作品が控えてる。楽しみだ。
ほかの人々も、俺が意識してるせいなんだろうけど、役者としてのオーラ、威圧感みたいなものを感じて凄かった。ただの演じてる人なのに特別扱いしてしまう自分の意識をどうにかしたいと常々思ってるんだけど、この、自分が演じる側に立てないのにっていう嫉妬からくる意識は、どうしようもないんだろうと思う。

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